文=藤井隆史(スター・ウォーズ クイズ王)
Disney+(ディズニープラス)にはスター・ウォーズシリーズの本編だけではなく、製作の舞台裏を描いたドキュメンタリー作品も配信されている。
映画のみならず、ディズニーパークのスター・ウォーズ関連アトラクションやテーマランドまで、遠い昔、はるか彼方の銀河系のイマジネーションがどのように形作られたのかを知る関連ドキュメンタリーを4作ご紹介!
●『夢の帝国 スター・ウォーズ・トリロジーの歴史』
製作当時の背景からメイキング、そして「創造主」であるジョージ・ルーカスについて総合的に知ることができるのが本作。
150分にも及ぶボリュームのうち、多くの時間をかけて描かれているのは第1作の『スター・ウォーズ』の製作について。本編では使用されていないフッテージや、編集前の映像、撮影現場の様子やキャストのインタビューなど、貴重な映像の数々が収められている。
次々に降りかかる苦難に見舞われ続けながら、『スター・ウォーズ』が大ヒットして世界を変えていく様子は、痛快なサクセスストーリーとしても見れる。
「夢の帝国」を作り上げたルーカスの心境が語られる。
公開後の大反響と、続編である『帝国の逆襲』、『ジェダイの帰還』の製作までを通して、ルーカスが映画業界をいかに変え、「夢の帝国」を作り上げたのか。
スター・ウォーズのメイキングであるとともに、本作はジョージ・ルーカスが成功に至るまで、そしてその成功の先に何があったのかを描くドキュメンタリーでもある。
●『スター・ウォーズ~伝説は語り継がれる』
ルークとアナキンの冒険は、ジョーゼフ・キャンベルの「英雄の旅」やさまざまな神話を研究し、神話がないアメリカに現代の神話を生み出すことになった。
本作はスター・ウォーズが、社会情勢や神話などからどのような影響を受けて作られ、また後の作品にどのような影響を与えたのか、学者や映画製作者などのインタビューをもとに構成したドキュメンタリー。
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を監督する前のJ.J.エイブラムスも語る。
辺境で暮らしていた少年・少女はある日突然、それまでの日常から旅に出ることになる。これまで見たことがない未知の世界で仲間を得て困難に挑み、師と出会って訓練を積む。
そして、力を得られるとそそのかす存在との対決へ…
他にも、女性や民衆の持つ力についての言及など、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』によって宿命の環が閉じた今、見直すと発見のある作品だ。
●『「スター・ウォーズ」から最新作まで ILMの魔法の裏側』
オリジナル・トリロジーの視覚効果を作り上げたILM(インダストリアル・ライト&マジック)の仕事ぶりを見たいなら本作。
コンピューターで制御されたカメラにより、リアルで迫力のある映像に。
『スター・ウォーズ』制作にあたって、ルーカスが設立したILMに集った若者たちがそのビジョンを実現するために革新的な技術を生み出す様子が、当時のメイキング映像とともに描かれる。
またメイキングだけではなく、劇中で描かれた義手やホログラムが現実世界の科学に与えた影響についても語られており、ILMが作り出したビジョンが人々を楽しませるだけではなく、現実も進歩させたことがわかる。
また、英語ナレーションはマーク・ハミル、日本語ナレーションは島田敏と、ルークを演じたキャストが担当していることも見逃せない。
●『イマジニアリング~夢を形にする人々』
ディズニーパークの設計・開発を行うウォルト・ディズニー・イマジニアリングの知られざる舞台裏を初公開した『イマジニアリング~夢を形にする人々』では、アトラクション「スター・ツアーズ」、テーマランド「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」が取り上げられており、本作もスター・ウォーズファンにとって必見の作品なのだ。
「スター・ツアーズ」開発中の様子。
2019年にカリフォルニアとフロリダのディズニーパーク内にオープンした「スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ」。
さまざまな形でスター・ウォーズの世界が作り出される裏側を、Disney+(ディズニープラス)で垣間見よう。