不本意なことをしてしまったとき、こう思う方が多いのではないでしょうか?「こんなつもりじゃなかったのに!」。きっとうっかり進むべき道を間違えてしまった者もいるのではないでしょうか。そんなキャラクター達から学べることも多いはず。今回は、『ソウルフル・ワールド』『ベイマックス』『ズートピア』『モンスターズ・インク』の悪役キャラクターと向き合ってみます。おっと!まだ観ていない方には、先にご覧いただくことをお勧めします。
背中を押してくれる存在を大切に
『ソウルフル・ワールド』(2020)
22番
最初は"こじらせ"ソウル〈魂〉の22番。正確には悪役ではありませんが、22番が道を誤ったポイントに学べることがありそうです。
生まれる前のソウルがどんな自分になるかを見つけ出す世界で、何千年もの時間を過ごしてきた22番。ソウルたちはメンター(導く人)の力を借りて、地上への通行証を完成させる最後のピース"きらめき"を探します。22番は優秀なメンターたちをその時間の分だけ失敗させてきたわけです。
22番の新たなメンターになったのは、この世界に迷い込んだジャズピアニスト志望の音楽教師ジョー・ガードナー。憧れのステージを控え、一刻も早く地上に戻りたいジョーは、22番の通行証を譲り受けたいと申し出ます。通行証がなくなれば生まれることはできません。利害の一致した2人はまず通行証を完成させるため、きらめきを探す冒険を始めます。
あれほど毛嫌いしていた人間の世界をジョーと一緒に冒険した22番は、人生の一端を味わい、これまでとは違う感情を持ちます。多くの偉人(メンター)を言い負かすほど才知に長けた22番は、生まれたくなかったのではなく、生まれていいのだと自分を肯定できなかったのでした。22番には背中を押してくれる存在が必要だったのです。
きらめきは生きる意味ではなく、生きていると感じること。一歩を踏み出せないとき、真摯な言葉で励ましてくれる関係は大事にしたいですね。
視野が狭くなったときこそ第三者の意見に耳を傾けよう!
『ベイマックス』(2014)
ロバート・キャラハン教授
世界のロボット工学をけん引する科学者ロバート・キャラハンは、サンフランソウキョウ工科大学の教授でタダシの良き指導教官。ある日、同じ科学者の愛娘アビゲイルをテレポーテーションの実験で失い、実験を強行させた人物に復讐を誓います。
キャラハン教授に気づきを与えたのは、兄タダシの命を奪った人物に、同じように復讐心を燃やしていたヒロ。キャラハン教授は、ヒロの命がけの行動によって復讐では何も変わらないことに気づきます。
激しいショックを受け、感情が著しく高ぶると視野が狭くなってしまうことはあるものです。そんなときに真実を告げて、落ち着きを取り戻させてくれる存在は本当に大切ですね。そういう存在の人が掛けてくれる言葉で自分を取り戻せることができるよう、心に余地を残していたいものですね。
間違えたときの対応こそ世界をより良くする!
『ズートピア』(2016)
ベルウェザー副市長
すべての動物が高度な文明社会で共存する理想郷「ズートピア」。そんな理想郷でもウサギのジュディは一人前の警察官として扱ってもらうことができません。肉食獣や大きな動物たちと試験を受け、トップで警察学校を卒業しても。そんなジュディを応援するのはひつじのベルウェザー副市長。ジュディは、ベルウェザー副市長の応援のもと、ズートピアで起きた肉食獣が暴れ出す難事件を担当して注目されます。
ズートピアの市長はライオンのライオンハート。彼は、選挙でひつじの票を得るために、副市長の肩書でベルウェザーに秘書をやらせていました。そんな過小評価を苦々しく思っていたベルウェザー副市長は、ライオンハート市長に一矢報いようと企みます。
種の多様性にあふれ、違いを認め合うことができる社会でも、心の中ではそれを認めたくないと思ってしまう要因が生まれてしまうようです。でも間違えることやできないことは、誰にでもあるもの。むしろ間違えたときにどう対応できるか?それが世界をより良くする。ベルウェザー副市長の一件は、ジュディにそれを気づかせてくれました。
いつでも目標を見失わないようにしよう!
『モンスターズ・ユニバーシティ』(2013)/『モンスターズ・インク』(2001)
ランドール
名門モンスターズ・ユニバーシティ時代、寮の319号室でマイクの同室だったランドール。驚くと周りに擬態してしまうクセをマイクに長所だと気づかせてもらいます。
マイクとともに勉強に励む勤勉な性格のランドール。でも上昇志向は強く、マイクが怖がらせ学部を転部させられてからは名門社交クラブ、ロアー・オメガ・ロアーに迎え入れられ、マイクたちのクラブ、ウーズマ・カッパに嫌がらせをするようになります。
サリーを敵視するに至るには怖がらせ大会最終戦で受けた屈辱が原因となったようです。衝撃的なサリーの脅かし技術によってランドールはハートのラグマットに擬態。キュートな見た目で怖がらせに失敗してしまいます。
後日譚となる前作『モンスターズ・インク』では、マイクとサリーと業績トップを争うライバルとして登場。でもそれ以上に欲を出したために…。上昇志向とは上を目指す気持ちを表す言葉。目標とは異なります。ランドールが道を誤ったのは、それを目標と勘違いしてしまったからかも。今頃、マイクと出会ったばっかりの頃からやり直したいと思っているかもしれませんね。
*本記事の作品公開年はDisney+に記載の公開年を記載しています(2021年6月30日現在)

ドコモから入会をいただくと、お得な特典やもっとディズニープラスを楽しめる情報、コンテンツが満載のディズニーDXもセットでお楽しみいただけます。
毎日が楽しめるコンテンツが充実!「ディズニーDX」アプリ

