もしあなたが『リトル・マーメイド』(1989)を数えきれないほど観ていたとしても、意外と制作秘話までは知らないものですよね。今日はそんなあなたに本作にまつわる話をご紹介します。
【1】『リトル・マーメイド』の原作はハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話です。でも、原作に登場する海の魔女は目立つキャラクターではなく、名前すらなかったのです!
【2】船が難破する場面とアースラが海から出てくる場面は、『ピノキオ』(1940)がモンストロに飲み込まれるシーンを参考にして作られています。
【3】アクアグリーンのアリエルの尾の色合いは『リトル・マーメイド』のために新たに作られたオリジナル色です。今ではこのアクアグリーンはアリエルの名前に因んで「アリエル」と名付けられています。
【4】トリトン王が登場する冒頭のシーンには、じつは、カーミット、ミッキーマウス、グーフィー、ドナルド・ダックが群衆の中に隠れています。
【5】ジョディ・ベンソン(アリエル役)とパット・キャロル(アースラ役)は2人とも、本作の作詞・作曲を担当したハワード・アシュマンの歌い方から演技のヒントを得たそうです。
【6】アリエルの髪の色は制作陣の中でも意見が割れた部分でした。赤が採用された理由は、赤と緑が補色だったことと、本作の制作が、ダリル・ハンナがかの有名な映画『スプラッシュ』(1984)で金髪の人魚を演じた直後だったため、彼女とイメージが重ならないようにするためでした。
【7】アースラのデザインは当初、トゲがたくさんあるトゲウオや、かさごのような魚が検討されていました。
【8】初回試写のあと、ジェフリー・カッツェンバーグは楽曲「パート・オブ・ユア・ワールド」を外すことを検討していました。(現在は、その判断が大きな間違いだったと認めています)
【9】『リトル・マーメイド』を観て心が大きく動かされた、ニュージャージー州のある州警察官が、長年音信不通となっていた娘に連絡をして関係を修復したいと申し出ました。その警察官は、そのことを手紙でロン・クレメンツ(脚本/監督)に報告したそうです。
【10】映画冒頭の暗い曇った天気は、その後に現れる水中の世界が色鮮やかに感じられるように、意図的に演出されたものです。
【11】アリエルの姉たちの名前にはユニークな由来があります。アティーナの名前はアラン・メンケンのミュージカル「アティーナ:イーヴィル・クイーン・オブ・ザ・ギャラクシー」から取られ、アラーナ(Alana)は、アラン・メンケンに対するハワード・アッシュマンの敬意を表して、アラン(Alan)の名前をもじって付けられました。そして、アンドリーナは監督のエアロビクス・インストラクターの名前でした。
【12】アラン・メンケンは本作で初めてディズニー映画のアンダースコアを書きました。『リトル・マーメイド』が処女作品となったわけです。メンケンは、自身が最初に書き上げた作品を最低の仕上がりだと思い、絶対にクビになると思っていたそうです。
【13】このサメの名前はグラットですが、その事実は映画では触れられていません。もともとの予定では、グラットはフランダーと再戦し、ふたたびフランダーに栄光的な勝利をもたらすことが検討されていましたが、ストーリーが簡略化されたことに伴い、そのシーンはカットされました。
【14】フランダーがスカットルについて話をしている場面、ほんの一瞬、フランダーがカモメに変身するところがあります。
【15】エリックの船で踊っている乗組員の多くは、制作スタッフをモチーフに描かれました。この甲板で踊る男は、複数の作品でロン・クレメンツやジョン・マスカーと仕事をしている(『紙ひこうき』(2012)のレイアウト・アーティストでもある)、ラズール・アザダニがモデルとなっています。
15のうち、いくつ知っていましたか?もう一度『リトル・マーメイド』をみなおして、実際に確認してみてくださいね!
*本記事の作品公開年はアメリカ公開の年を記載しています

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