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兄弟2人の「4手連弾」でディズニーの名曲を奏でる 聴いたら映画をもう一度観たくなること間違いなし!

兄弟2人の「4手連弾」で
ディズニーの名曲を奏でる

聴いたら
映画をもう一度観たくなること
間違いなし!

COLUMN 2019.09.19

2002年のデビュー以来、1台のピアノを2人で自由自在に弾く「4手連弾」スタイルで、世界中の聴衆を虜にしてきたレ・フレール(フランス語で「兄弟」の意味)。斎藤守也さん、斎藤圭土さんの兄弟ユニットが、ディズニーの名曲を熱演したアルバム「ディズニー・オン・キャトルマン」を9月18日にリリースしました。

まずは動画で演奏をお聴きください。ディズニーパークに行きたくなる、映画をもう一度観たくなること間違いなし!

「昔からの念願がかないました」と語り、インタビュー前には『三匹の子ぶた』(1933)の「狼なんかこわくない」を1曲まるごと演奏してくださったおふたり。ディズニー音楽への思いからレコーディングの裏側まで、たっぷり語っていただきました。

ディズニー音楽が好きだからこそ

──ディズニー音楽は、もともとお好きだったんですか?

斎藤圭土さん(以下、圭土さん):
はい、大好きでした。レ・フレール結成当初、まだCDデビューする前から、自分たちで「ミッキーマウス・マーチ」や「イッツ・ア・スモール・ワールド」をブギ・ウギ(ブルースの演奏スタイルのひとつ)調にアレンジして保育園や幼稚園で演奏していましたし。2006年に発表した「アニメ・ド・キャトルマン」というアルバムにもディズニーのカヴァーを何曲か収録しています。
ディズニー音楽が好きだからこそ
斎藤守也さん(以下、守也さん):
圭土はプライベートでもかなり好きだよね。
ディズニー音楽が好きだからこそ
圭土さん:
僕は、「ディズニープリンセス」シリーズの王道から「クマンバチ・ブギ」(『メロディ・タイム』より)などの作品まで観ます。そのたびに思うのは、どの作品もエンターテイメントとして完璧なんですね。音楽も映像も、時代ごとに超一流のプロが手がけているので、絶対に期待を裏切らない。だから今回、アルバム1枚まるごとディズニー・ソングをカヴァーするのは期待を裏切れない気持ちはありました。

守也さん:
僕らの演奏スタイルとディズニーの音楽は相性が良いと感じていたので、レコーディングする前から「きっといいものができる」と思っていました。ただ、ディズニーのファンの方々が曲に対して抱いているイメージを壊してはいけない、世界観はしっかり保ちつつ、いかに"レ・フレールらしさ"を感じていただけるか──。そのバランスについては悩みましたし、それが今回のアルバムのポイントだった気がします。

ブギ・ウギの即興演奏に合いやすい曲調とは

──どのように選曲されたのでしょうか?

守也さん:
楽曲のリストから、それぞれが選んで半分づつ持ち寄ったんですが、自分たちの特徴を生かした音、レ・フレールの音が想像できる楽曲を選びました。例えば、レ・フレールがよく使う4手連弾のテクニックに、ミュート奏法というものがあるんですね。ピアノの弦を直接押さえてベースっぽい音を出す手法なんですが、これがうまくはまるとオリジナルの持ち味を生かしつつ自分たちの個性も出せる。今回のアルバムでいうと『パイレーツ・オブ・カリビアン』の有名なテーマである「彼こそが海賊」。これは僕が選んだ曲ですが、イントロの部分で"♪ダッダダダダッダ"と勇壮なリズムを刻むところは、まさにミュート奏法を用いているんですよ。
ブギ・ウギの即興演奏に合いやすい曲調とは
圭土さん:
僕らはよくブギ・ウギで即興演奏をするので、それに合いやすい曲調かどうかも判断材料の1つでした。ちなみにミッキーマウスがスクリーンに初登場したのが1928年11月18日。僕の専門であるブギ・ウギ・ピアノは、アメリカで1928年に誕生している。つまりこの2つは時代的にシンクロしているんです。因みに僕はこの50年後の1978年11月18日に生まれました。ミッキーと誕生日が一緒なんです(笑)。実際、古いディズニーの短編アニメを観返すと、当時盛り上がっていたブギ・ウギやラグタイムがよく使われています。そうやって元のルーツが重なっている部分も多いので、アレンジは自然体でできました。『三匹の子ぶた』の有名な劇中歌「狼なんかこわくない」も、僕らのバージョンでは古いアメリカのピアノのスタイルを意識的に採り入れています。

──レ・フレールとして新しいチャレンジはありましたか?

守也さん:
基本のスタイルは変えていませんが、新たな曲調だったり、細かい部分ではけっこうありますね。例えば『リロ・アンド・スティッチ』の「リロの歌」のようなハワイアンっぽい曲はこれまでは取り上げてこなかったし、4曲目の「みんな猫になりたいのさ」というジャズ寄りのブルースとかも、ありそうで意外となかった。これは1970年の『おしゃれキャット』のエンディング曲ですね。原曲よりも少しテンポ落として、あえてスローめに演奏して、アルバム全体に緩急を付けています。即興パートもたっぷり盛り込みました。
レ・フレールとして新しいチャレンジはありましたか?
圭土さん:
より根本的な挑戦で言うと、"歌モノ"をピアノにアレンジする難しさと面白さは、今回すごく感じましたね。まず、皆さんの頭の中に、オリジナルの歌唱が記憶としてしっかり刻まれている。そのプレッシャーが1つあります。しかもディズニー音楽の場合、歌もののメロディと台詞が1つの流れになっていることが多いでしょう。これをどういう旋律に置き換えれば違和感がないか。

守也さん:
面白かったのは、原曲の英語のメロディーとフランス語バージョンでは旋律が違っていたり、台詞の部分の解釈が楽譜によっても違ったりする。それはアーティストや採譜者の好みなのか、言語的な特徴から来るものなのかは分かりませんが、きっちりと音符に置き換えられる旋律と違って、解釈に幅がある。そこをどう乗り越えたか、オリジナルのバージョンを聴き比べていただくと楽しいかもしれません(笑)。

1台のピアノで連弾する効果とは?

──細かい話ですが、ライブでは演目ごとにおふたりが左右どちらに座るかが変わりますね。あれはどうやって決めているのですか?

圭土さん:
いくつか理由がありますが、基本的には作曲やアレンジを担当した人が左側に座るケースが多いです。1台のピアノを2人で弾く場合、下のパートを担当している方が、コード感やテンポ感で曲全体をコントロールできるので。上のパートはあくまでその上に乗っかって、主旋律を弾いたり、細かい装飾を施している。もし「ディズニー・オン・キャトルマン」の収録曲をライブでご覧になる機会があったら、僕らの座る並びに注目してください。どちらがアレンジを担当したか、すぐ分かりますから(笑)。例外もありますが…。

1台のピアノで連弾する効果とは?
──同じ連弾でもピアノを2台使えば、編曲や演奏の自由度はぐっと高くなります。それとは違う、「4手連弾」ならではの魅力とは何でしょう?

守也さん:
ピアノ2台で弾く連弾と1台で弾く連弾は、ものすごく違うんです。まず、1台4手は相手との距離が近いので息が合わせやすい。たしかに1人のプレーヤーが弾ける範囲は狭まるのですが、同じ楽器から2人分の音が出るので、音の一体感は絶対的に強くなる。88鍵をフルに使い切ることで、ピアノからドーンと塊のような音が出るんですね。これは2台のピアノ連弾では得られない効果です。

圭土さん:
もう少し専門的な言い方をすると、音が分散しないので、倍音の響きがより出やすくなるんです。今回のアルバムでも、そういう響きの気持ちよさやアタックの強さは、フルで生かしたいと思っていました。
1台のピアノで連弾する効果とは?
守也さん:
単純な表現ですが、ディズニー音楽はキラキラしてる、4手連弾の音も、キラキラしてる(笑)。そこが合うのかなと。そういえば今回、1曲目の「ディズニーランド®・メドレー」で「メインストリート・エレクトリカルパレード」を取り上げたんですね。アルバムの冒頭を飾る楽曲ですし、実際にディズニーランド®を訪れたワクワク感、光が煌めくあの感覚を表現しようと演奏しながらもすごく意識しました。ちなみに、誰もが知っているあのメインテーマが始まる前の"♪レディース・アンド・ジェントルメン~"というMCも、今回ちゃんとピアノで再現しています(笑)。

冒険を許すディズニー音楽の懐の深さ

──連弾だけでなく、おふたりのソロ演奏も2曲ずつ収録されています。圭土さんが選んだ『アラジン』の劇中歌「プリンス・アリ」は、アラビア音階風のブギになっていて新鮮でした。

圭土さん:
『アラジン』の音楽を担当されたアラン・メンケンさんは素晴らしい音楽家で、彼の作品は特に大好きです。実は彼のお父さんが、僕と同じブギ・ウギ専門のピアニストで。どこかに父親のテイストが入っているところも、自分の音楽性とリンクするのかもしれません。ただ、ジャズ調の曲をブギ・ウギにアレンジするのはちょっと当たり前すぎるので、今回はあえてエキゾチックな雰囲気のこの曲も取り上げてみました。左手では、スタンダードなブギ・ウギの技術を取り入れながら、右手ではアラビックな音階でアドリブを展開させたり。自分の中でもちょっと新しい仕上がりになりましたね。

──そういう冒険ができるのも、ディズニー音楽のキャパシティなのかもしれませんね。

守也さん:
名曲ばかりですね。インパクトのあるフレーズだったり、美しくて覚えやすいメロディだったり、一見シンプルに聞こえるけど、編曲はすごく高度に完成されている。何より、どの曲も弾いていて気持ちいいし、楽しい(笑)。それは改めて感じました。
冒険を許すディズニー音楽の懐の深さ
──リリースを記念して、9月23日にはBunkamura オーチャードホールにてライブ「レ・フレール Magical Piano in TOKYO」も行われますね。

圭土さん:
そうですね。世代も国籍も関係なく、老若男女みんなが楽しめるのが、ディズニー作品の魅力だと思うんですね。僕たちレ・フレールもデビュー以来ずっと、そういう世界観を目指してライブ活動してきました。そういう意味でも相性はぴったりだと(笑)。
冒険を許すディズニー音楽の懐の深さ
守也さん:
「レ・フレールというアトラクションへようこそ!」っていう感じにしたいですね(笑)。いつも以上に、ファミリーで楽しめる雰囲気を作れればと思うので、ぜひ楽しみにしていてください!

INFORMATION 「ディズニー・オン・キャトルマン(Disney on Quatre-Mains)」
アーティスト:レ・フレール
CD+DVD【初回限定盤】価格:¥3,996(税込)
CD 価格:¥3,240(税込)
詳しくはこちら(ユニバーサル ミュージック ジャパン公式サイト)
CD+DVD情報
CD情報

収録曲はこちらの動画で視聴できますよ。

レ・フレール公式サイトはこちら

コンサート情報

レ・フレール Magical Piano in TOKYO
会場:東京・Bunkamura オーチャードホール
日時:2019年9月23日(月祝) 15:15開場/16:00開演
お問い合わせ:ホットスタッフプロモーション 03-5720-9999

レ・フレール Magical Piano in SAKU
会場:長野・佐久市コスモホール 大ホール
日時:2019年10月19日(土) 14:30開場/15:00開演
お問い合わせ:佐久市教育委員会 文化振興課 0267-62-5535

取材協力:株式会社ヤマハミュージックジャパン ベーゼンドルファー・ジャパン

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