「ブラバン・ディズニー！」シリーズ最新作のための"初"アレンジを、現役高校生が“初”演した「ブラバン・ディズニー！～2019 ハイスクール・スタイル～」のCDが発売されました。演奏したのは、埼玉県立伊奈学園総合高等学校吹奏楽部の皆さん。この伊奈学園吹奏楽部の皆さんを、NHK Eテレ「沼にハマってきいてみた」（毎週月～水曜・午後6時55分）がフィーチャーすると聞き、そのリハーサル現場に潜入させてもらいました！

15回金賞受賞の実力校が奏でる
高校生にしか出せない"青春ディズニーサウンド"

「沼にハマってきいてみた」は、サバンナ・高橋茂雄さん、桜井日奈子さん、松井愛莉さんがMCを務め、アイドル、スポーツ、音楽など好きなものにドハマりした（"沼"にハマった）10代を取り上げる人気番組です。収録は東京・渋谷にあるNHKふれあいホール。ステージでは、伊奈学園の1、2年生約90人がそれぞれの楽器を手に音を調整し、真剣な表情を見せていました！

伊奈学園の吹奏楽部は1984年の開校と同時に創部され、全日本吹奏楽コンクールに20回連続出場し、15回金賞を受賞した関東屈指の実力校です。全日本アンサンブルコンテストや全日本マーチングコンテストにも出場し、数々のテレビ出演や、オーストリア・スイス（98年）、ハワイ・ホノルル（00年）、米フロリダ州（03年～18年）など海外での演奏活動も行っています。中高一貫校で、中高合わせると部員数は307人。高校生だけで257人が所属しているのです。

CD「ブラバン・ディズニー！～2019 ハイスクール・スタイル～」は、高校生にしか出せない"青春サウンド"が魅力♪　一般投票で選ばれた楽曲の応援アレンジを含む、「ディズニー・ファンタジー・オン・パレード」「GO！～応援メドレー・ディズニーソングス」「シュガー・ラッシュ・メドレー」「ミッキーマウス・マーチ」「美女と野獣メドレー」の全5曲が収録されています。

「GO！～応援メドレー・ディズニーソングス」に合わせて弾きダンス！

伊奈学園吹奏楽部の皆さんはこの日、CDの収録曲の中から「GO！～応援メドレー・ディズニーソングス」のショートバージョンを披露♪　顧問の宇畑知樹先生の指導に、部員全員が大きな声で「ハイ！」と返事。流石、息はピッタリです。

演奏が始まると、一気にテンションが上がっていきます。クライマックスは、勇ましい『パイレーツ・オブ・カリビアン』のテーマ曲。曲が始まると、部員の皆さんは“パイレーツ”さながらに起立！　金管楽器パートの皆さんによる、ぴったり揃った振り付けも、決まっています。

オススメ曲は『美女と野獣メドレー』の「ひそかな夢」！

リハーサルの合間に4人の生徒さんに直撃取材を試みました！　部長でチューバ担当の篠﨑あかりさん、アルトサックスの加藤颯馬さん、アルトサックスの星野詩恩さん、ユーフォニアムの中川原寿々さんです。

Q.吹奏楽を始めたきっかけを教えてください！

篠﨑さん「小さい頃からピアノを習っていて、中学生になる時に吹奏楽部に入りました」

加藤さん「僕も篠﨑さんと同じです」
星野さん「小学校の時に、中学の定期演奏会を観ました。その先輩方の姿がかっこよく、自分も挑戦してみたいと思いました」
中川原さん「小学校に金管バンドがあって、格好よかったので。小2から始めました」

Q.『ブラバン・ディズニー！』CDの収録はいかがでしたか？

篠﨑さん「『ブラバン・ディズニー！』は前から知っていたので、去年の終わりに、先生から（収録の）話を聞いた時はうれしかったです。1月中旬の収録だったので、あまり時間はありませんでしたが、詰めて練習しました。本番は体調不良の部員もいたのですが、スタッフの方々がよくしてくださり、部員たちも表情が上がっていきました」
加藤さん「初めてスタジオで収録しました。最初は戸惑いましたが、素晴らしい環境だったので、吹いているうちに気持ちが高まっていきました」

Q.CDのオススメ曲を教えてください。

篠﨑さん「『美女と野獣メドレー』の『ひそかな夢』です。野獣がベルへの思いを熱く歌った曲で、収録直前までこだわり、何度も曲を聴き、映画を観たりしました」
星野さん「私も『ひそかな夢』です。野獣の立場から歌った曲で、雰囲気を出すのが難しかったです」

中川原さん「ベル視点の明るい曲が有名ですが、野獣の視点から見た選曲で、一風変わったものになっています」

加藤さん「『GO！～応援メドレー・ディズニーソングス』です。野球の応援で演奏してもいい感じの曲です。『アラジン』の主題歌『ホール・ニュー・ワールド』など知っている曲がどんどん出てきて、最後は『パイレーツ・オブ・カリビアン』。聴いて、楽しくなります」

部員の皆さんはディズニー映画の大ファン。好きな映画としては、篠﨑さんが『ハイスクール・ミュージカル』、加藤さんと中川原さんが『美女と野獣』、星野さんが『塔の上のラプンツェル』を挙げてくれました。

最後に、宇畑先生にもお話をうかがいました！

「メロディが美しく、一度聴くと忘れられない」ディズニーの曲

Q.先生はどのくらい伊奈学園吹奏楽部を指導されているのですか？

宇畑先生「もう30年近くになります。私は伊奈学園の1期生で、吹奏楽部初代部長なんです」

Q.大所帯ですが、チームが別れているそうですね。

宇畑先生「吹奏楽が2チーム、マーチングが1チームあります。所属は本人の希望で、毎年変更が可能です。１軍、2軍というわけではありません。3年間、吹奏楽をやる子もいれば、両方を経験してみる子もいます」

Q.中高一貫校ですが、中学から吹奏楽をやる生徒も多いのですか？

宇畑先生「1学年20クラスあるうちの2クラス分が中学校からの進学組ですので、ほとんどの生徒は高校からの所属です」

Q.ディズニーの音楽はいかがですか？

宇畑先生「メロディが美しく、一度聴くと忘れられないですね。特に、アラン・メンケンさんの曲はぐっと来ます。クラシックの名曲に匹敵するものだと思います。17年は『ノートルダムの鐘』を全日本吹奏楽コンクールで演奏しました」

Q. CD収録が決まった時はいかがでしたか？

宇畑先生「うれしかったですね。楽譜が新作だったので、練習時間はあまりなかったのですが、学校の勉強の合間を縫って、練習してもらいました。『美女と野獣メドレー』はクラシカルな楽曲で難しさもありましたが、普段、アレンジをお願いしている森田一浩さんの楽譜だったのでやりやすかったです」

Q.吹奏楽をやりたい学生に向け、魅力を教えてください。

宇畑先生「吹奏楽は音楽のジャンルを選びません、ディズニーの楽曲もありますし、クラシックやジャズもあります。また、マーチングのように外で演奏することもできます。いろんな音楽に挑戦できるので、興味を持ったら、ぜひ吹奏楽に触れてみてください」

生徒さんも先生も、吹奏楽の“沼”にどっぷりハマっているようです。Eテレ「沼にハマってきいてみた」は3月20日（水曜）午後6時55分より放送です。お見逃しなく！