『ピーター・パン』(1955)は、ディズニーファンにとって、いつだってお気に入りの映画の1つなのではないでしょうか。ピーター、ウェンディ、ジョン、マイケルがネバーランドへ飛び立つ魅惑的なシーンや、フック船長と闘う勇敢なシーンなど、心に残る印象的なシーンがいっぱいです。
そこで、今回は『ピーター・パン』制作の裏話をお届けします。もしかしたらまだ知らない裏話があるかも知れませんよ!
【1】ウォルト・ディズニーはかつてピーター・パンを演じたことがあった!?
ピーター・パンのストーリーを映画化しようと決めたのには、ウォルトの子ども時代の体験が影響しています。学校劇でピーター役を演じる機会に恵まれたのです。ウォルトは、ステージ上で飛んでいるように見せるために、兄ロイにロープで身体を引き上げてくれるように頼みました。
【2】ナナは子どもたちと一緒にネバーランドへ行くはずだった!?
オリジナルの台本では、ダーリング家の飼い犬ナナは子どもたちと一緒に飛んで行き、ナレーターとしてその後の物語を語るはずでした。ティンカー・ベルの後を追いかける、というコミカルなナナ中心のシーンすら用意されていたのです。しかし、彼女はその場に残され、映画の最初と最後で印象的に出演することになったのです。
【3】ウェンディとピーターは声優にそっくり!?
ボビー・ドリスコル(ピーター役)とキャサリン・ボーモント(ウェンディ役)はアニメーターの設定したキャラクターデザインに大きく影響を与えました。2人ともよく似ています。
【4】アニメーターの作業のためにまるまる実写版を撮影!?
声の録音が終了すると、声優たちは実写で撮影を行いました。これはアニメーターたちが制作作業の際の参考にするためのものでした。
【5】ティンカー・ベルが姿を現した映画としては2作目!?
1925年の無声映画『ピーター・パン』よりも前は、ティンカー・ベルは光の点であったり、チリチリ鳴るベルとして表現されていました。そんな存在の彼女をアニメーションで表現するということになり、アニメーターのマーク・デイヴィスは、人魚の声の1人を演じていた女優のマーガレット・ケリーをスタジオに呼びました。そうして彼女がティンカー・ベルのモデルとなったわけです。
【6】フック船長とジョージ・ダーリングは同じ声優!?
フック船長とジョージ・ダーリング(ウェンディたちのお父さん)は同じ声優、ハンス・コンリードが演じています。
【7】2人のアニメーターが映画の中に登場!?
ウォード・キンボールとオリー・ジョンストンの2人のアニメーターが作品中にカメオ出演しています。キンボールはクマの衣装を着たロストボーイズの1人カビーとして、一方ジョンストンは自分自身の似顔絵を参考に、ミスター・スミーを描いたようです。
【8】ティンカー・ベルの象徴的な音はアルミニウムの欠片!?
巷のウワサとは異なるのですが、実は、ティンカー・ベルの鳴らす音はベルでもチャイムでもありません。制作スタッフがアルミを小さく切って、その欠片をひもで繋いで、あのキラキラとした音を鳴らしたのです。
【9】「右から2番目の星」のメロディは、『ふしぎの国のアリス』(1953)のために作られた!?
「Beyond the Laughing Sky」というタイトルの歌になる予定でした。
【10】『ピーター・パン』は当初ディズニー2番目のアニメーション映画として創られた!?
ウォルトは当初、『白雪姫』(アメリカ公開1937年)のすぐ後に『ピーター・パン』を制作するつもりでした。制作スタジオでは、1930年代後半には、ストーリー構想やキャラクターデザインに着手していましたが、実際の制作が開始されたのは1949年、第2次世界大戦の終結を待ってのことでした。
いかがでしたか。
この作品が描いているのは、きっと誰もが、子どもの頃に夢見た世界なのではないでしょうか。今は自分のお子さんに観せているというかつての子どもたちも、時にはピーターパンやウェンディ、ティンカーベルの気持ちで観返してみてはいかがでしょうか。
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