1962年に出版された『JOURNEY INTO MYSTERY #85』で初登場したときから、神に与えられた力でマーベル・ユニバース全体に混乱を招いてきたロキ。特に、アスガルド人はなおさら、彼を養子として迎えた人々も。もちろん、ミッドガルドもとい地球のヒーローたちの手をも焼いています。
そんな彼の引き起こした騒乱と、飛び抜けてトリッキーな策略をご紹介します。

葉っぱで脱出!(『JOURNEY INTO MYSTERY #85』より)
初登場時からロキはすでに問題ばかり起こしていたので、アスガルド人によって木の中に幽閉されていました。彼の呪縛を解くための条件は、誰かが彼のために涙を流すというもの。ルールに興味のないロキはあることを思いつき、ヘイムダルが近くを通りかかったときに木の葉を落としました。その葉で彼の目を傷つけ、涙を流させるためです。解放されたロキはミッドガルドへ行き、自分たちの劣化版……つまり人間に変身してソーを催眠術にかけたり、兄を悩ませるために人々を線路に突き落としたりするのでした。

アベンジャーズを“作ってしまった”(『AVENGERS #1』より)
追放されたロキは、ソーを騙して戦いを挑む方法を模索していました。そこで彼はハルクを操り、その活躍がリック・ジョーンズと彼が率いるティーン・ブリゲードの目に留まります。ティーン・ブリゲードはファンタスティック・フォーに連絡し、ロキはソーを陥れます。
しかし、自我を無くした巨大なハルクの暴走を止めるためにアントマン、ワスプ、アイアンマンが登場。意図せず世界最強のスーパチーム、アベンジャーズを結成させてしまったのです。

カエルになったソー(『THOR #364-366』より)
計画の邪魔にならないよう、ロキはソーをカエルの姿に変えたこともあります。しかしロキは、両生類になった自分の兄弟がまさか、ニューヨークのセントラルパークでカエルとネズミの壮大な戦争に巻き込まれることになるとは思いもしませんでした。ただカエルの姿になっても、ソーは雷神。そんな状況下でもロキを打ち倒して、元の姿に戻ることができました。

復讐成功ならず(『ACTS OF VENGEANCE EVENT』より)
アベンジャーズ結成を誘因したことに腹を立てていたロキは、チームの破壊に注力します。そしてその作戦を遂行するため、ロキは派手なスーツに変装してマグニートー、キングピン、ドクター・ドゥーム、マンダリン、レッドスカル、ウィザードを騙し、アベンジャーズを攻撃させました。
もちろん、このスーパーヴィランたちが一致団結することはありません。加えてアベンジャーズが登場したことで、この計画は最終的に頓挫し、ロキの大失敗に終わりました。しかし、80年代後半のファンにとっては最高の回だったことでしょう!

死への反抗者(『JOURNEY INTO MYSTERY #622』より)
ロキの最も恐ろしい計画の1つが「シージ」です。ロキは、アメリカ国内に出現したアスガルドをノーマン・オズボーンに攻撃させようとしたのです。多くの神々が犠牲になったこの戦いで、ロキも命を落とします。しかし、ロキはメフィストとヘラと交渉し、彼を死のリストから除名させ、ロキは「キッド・ロキ」と呼ばれる地球人の少年に生まれ変わるのでした。
誰からも信頼されていなかったロキは、9つの世界の平和を目指して計画を立てます。そうしてメフィストが地獄の王に君臨しようとしたところを、自らを犠牲にしてでも阻止することに。彼にとっては悲劇的な出来事ですが、ロキだけが成せる偉業でした。

最高司令官ロキ(『VOTE LOKI #1』より)
かつて、ロキはアメリカ合衆国大統領に立候補していたこともあります。デイリー・ビューグルの記者ニサ・コントラレスは彼を疑い、真実を探り続けていました。もちろん、この立候補に対してロキにはロキなりの動機があったわけですが、彼が赤ちゃんを可愛がるキャンペーンや、あからさまなラトべリア批判は偽りではないように見えたのです。

結晶を手に入れる(『INFINITY WARS #1』より)
あるとき、ロキはすべてのインフィニティ・ストーンを手に入れて、その力の先に何があるのかを知ろうという考えに取り憑かれていました。そのため、当時の所有者であったガモーラに近づきますが失敗し、その後はマルチバースに向かいます。そこで不完全な結晶を持つコスミック・アベンジャーズを結成し、最終的に彼の目的である本物の結晶を盗みました。
またマルチバースでは、ロキが自分の存在の真実を学んだことで探究を諦め、ソウル・ストーンをヒーローたちに返します。しかしその途中、未来の自分が過去に時間移動して、そもそも旅に出ることを妨げてくるのではないかと、ロキの脳裏によぎります。悪戯の神は、自分でもわからないほど複雑な筋書きを作ってしまうのでした。

最高にスニーキー(『DOCTOR STRANGE #381』より)
マレキスの「WAR OF THE REALMS」やセレスティアルの「Final Host」など、ドクター・スティーブン・ストレンジに脅威が迫り来るなかで、ロキは精巧な幻想を作り出し、ストレンジを倒して「ソーサラー・スプリーム」の称号を得ます。ストレンジが巻き返しを図るなか、ロキはミッドガルドに多くの魔法を復活させる呪文を探していました。最終的に、ストレンジとロキは互いに成功を収めますが、ストレンジはロキの動機に納得いきません。しかしロキにとって、マスターズ・オブ・ミスティック・アーツに貢献することは問題なかったようです。

裏切りのバーゲン(『MIGHTY THOR #5』より)
マレキスが「WAR OF THE REALMS」のために彼の仲間を集め始めたとき、ロキの母フレイヤはロキにアスガルドのスパイとして参加し、情報を得るよう命じました。そこで、ダークエルフが母を殺そうとしていると聞いていたロキは自ら彼女を刺し、ウォーモンガーのキャンプに戻ります。そしてフレイヤは回復、ロキは父ラウフェイを殺し、マレキスを裏切りました。しかし、策略家の彼らしく、最終的に自分がフロストジャイアントの王座に就くことに......まったく、彼の行動は疑わしいものです。

不完全な未来(『KING THOR #1』より)
とある未来では、ロキとソーが全ての存在において数少ない生き残りとなります。強大な力を持つネクロソード(クヌルによって作られた最初のシンビオート)を手に入れるために、ロキは自分自身を虫の姿に変え、エゴを狂わせようと常に耳元で囁き続けました。そして武器を手に入れると、ソーを殺すためにロキは飛び立ちますが、ゴア・ザ・ゴッド・ブッチャーに刺されてしまいました。

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