マーベル・スタジオ最新作『デッドプール&ウルヴァリン』で、ウェイド・ウィルソンはデッドプールであることを辞めたつもりでいました。しかし、彼は自身の世界を救うため、再び戦うことになります。そして、そのためには全く乗り気でないウルヴァリンを説得しないといけないのです。
全世界に発信された記者会見で、本作の主演、脚本、プロデューサーを務めたライアン・レイノルズは「デッドプールは時にはとても哲学的になることもあれば、食べかけのサンドイッチ程度の知能しかないときもあります」と語りました。「彼は予測不能できまぐれなキャラクターです。そんな彼に自分やファンが感情移入できるのは彼の弱点が理由です。彼は自分のことを恥じ続けています。彼はそれを誤魔化すためにあのような行動をしています。」
「彼とウルヴァリンは意外とよく似ています。2人とも自身の恥から逃げていて、その逃げ方が違うだけなんです。私は2人の異なる面より、共通する面に興味がありました」とレイノルズは続けます。
今回「デッドプール&ウルヴァリン」を鑑賞する前に知っておくべきことを5つまとめました。
1. ヒュー・ジャックマンは本作で再演するまで、ウルヴァリン役を本当に引退したと思っていた。
『X-MEN』シリーズに何度も出演し続けたヒュー・ジャックマンは、『LOGAN/ローガン』(2017)でウルヴァリンの役を一度引退しました。しかし、「デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス」を見た彼は、まだ語るべき物語があることに気づきました。「ローガンが最後の作品になると発表した3日後に『デッドプール』を見て、『やっちまった』と思ったことを覚えています」と彼は笑いながら話します。「その時、いろんなコンビの作品がいくつも思い浮かんだんです。『ミッドナイト・ラン』や『48時間』、『おかしな二人』、『大災難P.T.A.』…そんな映画が見れるかもしれないって。」
そして2022年8月14日、ジャックマンはレイノルズに連絡することを決意しました。「どういうわけか、自分の体中の細胞が叫んでいるのがわかったんです。『この映画、やりたい!』って」と彼は振り返ります。「我慢できずに運転していた車を路肩に停め、ライアンにすぐ電話しました。」
2. 『デッドプール&ウルヴァリン』はマーベル・スタジオ初のR指定作品
流血や激しい暴力表現、そしてお下劣な言葉遣いを多く含んだ『デッドプール&ウルヴァリン』ですが、ケヴィン・ファイギは「本作は最も健全なR指定作品」だと言い、レイノルズも賛同します。「本作をうまく説明していますよね。無理やりR指定を狙っていなくて、映画で初めて共演する2人を最も適したやり方で描いた結果そうなったんです。」さらにレイノルズは、「すべては本作をMCU史上最も意外性のある作品でありながら、とてもエモーショナルで、温かい気持ちになる作品にするためでした」と付け加えます。
その点に関して、本作の脚本、監督、プロデューサーであるショーン・レヴィはこう語ります。「誰もが予想しないことを見せてくれる瞬間にMCUは最もかがやきます。我々はMCU初のR指定作品を作る機会とデッドプールとウルヴァリンの初共演を描く機会をもらいました。誰もが予想できないことを作り込むチャンスがあったんです。」
3. MCU初登場はデッドプールとウルヴァリンだけじゃない
主役の2人に加え、本作にはパラドックス(マシュー・マクファディン)やカサンドラ・ノヴァ(エマ・コリン)など、数多くのキャラがMCUデビューを果たします。
物語の冒頭で、時間変異取締局(TVA)のエージェントがウェイドの誕生日パーティーにやってきます。彼らはデッドプールを特別な任務にアサインするためパラドックスに送り込まれました。「パラドックはとても面白いキャラクターです」とマクファディンは言います。「彼は大いなる野心のある、情緒不安定な中間管理職なんです。」
物語の後半、デッドプールとウルヴァリンはチャールズ・エグゼビアの双子の妹であるヴィランのカサンドラ・ノヴァと出逢います。「ヴィランは最高で、最も面白みのあるキャラクターですよね」とコリンは話します。「彼女の気持ちを理解するには、何が彼女を苛立たせるのかを理解する必要がありました。私にとって、それは彼女の兄との関係でした。」
4. 本作のバラエティ豊かな楽曲
イン・シンク(*NSYNC/“Bye Bye Bye”)やグー・グー・ドールズ(The Goo Goo Dolls/“Iris”)、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース(Huey Lewis & The News/“The Power of Love”)、アヴリル・ラヴィーン(Avril Lavigne/“I’m with You”))やアレサ・フランクリン(Aretha Franklin/“You’re All I Need to Get By”)らを始めとした、様々なアーティストによる楽曲が『デッドプール&ウルヴァリン』のサウンドトラックとして使用されています。「『デッドプール』シリーズの楽曲は毎回ユニークなんです」とレヴィは説明します。「まさにライアンらしい楽曲の選び方です。彼の好みは本当に多種多様で、デッドプールの楽曲は一見するとメチャクチャなんです。」
中でも、とても話題になった楽曲がStray Kidsによる“SLASH”です。
「韓国は映画や音楽を通して、文化的なインパクトを世界中にもたらす方法を理解しています」とレイノルズは言います。「ソウルやその付近で流行っているものはカルチャーと親密なものなんです。K-POPもその一つです。何年か前に(僕たちは単にキッズと呼んでいますが)Stray Kidsがデッドプールをオマージュしたミュージック・ビデオを公開したんですが、それを見た時素晴らしいと思いました。そこでメンバーの1人に連絡を取り、オンライン上でとても仲良くなったんです。それから直接会ったりして。これは誰にも話していないのですが、最終的には彼らに映画に出演してもらうことが目的でした。結果ありえないことだということがわかったのですが」と彼は明かします。「メンバーが8人いると言った時のラインプロデューサーの顔が忘れられません。」
5. キャストはファンと同じくらい本編の噂を楽しんでいる
毎日、本作に関するファンの考察や予想が飛び交っています。コリンのお気に入りは「チャールズ三世が出演するという説」だと言います。レイノルズは「彼は出たがっていましたよ」と冗談を言いますが、ファイギは「連絡はしたが、返事が返ってこなかった」と茶化しながら話します。「制作が始まった時はまだ王子でしたが、王になったことで出られなくなったのでしょう。」
では、ジャックマンのお気に入りの考察は?
「レディ・デッドプールを演じているのがライアンだという説」と彼は話します。「実はその説を広めているのは僕なんですけどね。」
マーベル・スタジオ最新作『デッドプール&ウルヴァリン』は絶賛公開中!