鮮やかな赤毛に、元気いっぱいの尾びれがチャームポイントのキャラクターと言えば…?
そう、映画『リトル・マーメイド』の主人公、人魚姫の"アリエル"です!子どもはもちろん、ディズニーのファンの中には、彼女のことを知らない人はいませんよね!
1989年の公開以来、『リトル・マーメイド』は、その素晴らしい音楽と、自らの道を見つけようとする若者の勇敢な姿を描いたストーリーで、多くのファンを魅了し続けてきました。
その魅力は映画だけにはとどまりません。作品の雰囲気を忠実に再現したアトラクションがつくられたり、ブロードウェイでの公演も行われたりと、『リトル・マーメイド』の人気は高まるばかり。カリフォルニアのディズニーランドや東京ディズニーシーでは、彼女に会うこともできます!
今回は、そんなみんなに愛されてやまない映画『リトル・マーメイド』をテーマに、監督であるロン・クレメンツとジョン・マスカーから、作品制作の裏話を聞いてみましょう!
実は、『リトル・マーメイド』の主人公は、元々金髪になる予定だったと言います。
それでは、どのようにしてアリエルはあの燃えるような赤毛になったのでしょうか?ロンは次のように話しています。
「じつは、僕たち二人が昔赤毛だったことが由来なのです。それに、赤毛はアリエルの個性にもぴったり合っているように思えました」。
美しいターコイズブルーの海に映える彼女の燃えるような赤毛は、こうして決められたのです。
また、作品の制作環境について、ジョンはこんな話をしてくれました。
「アニメーションの制作現場には、シンセサイザーなどの楽器類が用意された部屋があり、音楽担当のハワード・アシュマンとアラン・メンケンは、そこで楽譜を書いていました。ストーリーボードを担当するアーティストたちは、となりの部屋から流れてくる音楽を聴きながら、"海の中"のイメージを膨らませていったのです。
その風景は、まさに初期のディズニー・アニメーションの制作と同じでした。有名な『白雪姫』や『シンデレラ』も、作曲家とアーティストたちが同じ空間の中で作りあげていったのです」。
つづけて、ロンが言葉を添えます。
「以前、監督がいる部屋は"音楽室"と呼ばれていました。そこにはピアノが置いてあり、短編アニメーションシリーズの『シリー・シンフォニー』や『白雪姫』のような初期の作品の大半が、"音楽"を原動力にして生まれたものだったからです。
でもそれ以降は何年も、そういうやり方をしなくなってしまいました。『リトル・マーメイド』は、いわば原点に立ち返る作品だったのです」。
『リトル・マーメイド』の創作に打ち込み始めたディズニーですが、それ以前には、実写アドベンチャー『深海の謎』を制作していました。
1959年に作られたこの作品のテーマは、観客を美しい深海の世界に連れて行くというもの。アメリカ中西部で育ち、あまり海が身近でなかったロンとジョンにとって、それは、重要なヒントとなったのです。
この点ついて、ジョンは次のように話しています。
「『深海の謎』には、タコが海底を歩く魅力的なシーンがあります。悪役"アースラ"のリードアニメーター、ルーベン・アキノは、そのうちのいくつかを取り上げて、コピー写真を作り、その上に絵を描くという手法をとりました。
こうして、ムチのようにピシャリと振るう、ぬるりと滑らせるなどといった、アースラの複雑な触手の動きをかたち作っていったのです」。
もう一人、作品のビジュアル制作において重要な役割を果たしたのが、モーションモデルを務めたシェリー・ストナーでした。彼女に実際に海へ潜ってもらい、その様子を撮影することで、水中での髪の動きを研究したのです。
ジョンは次のように話します。
「水の中というのは、アニメーション化するのがとても難しいのです。髪の毛は常に動いていなくてはならず、洋服の生地は浮かび、波紋や泡も存在します。地上とは重力がまったく違うのです」。
動物をアニメーション化するほうが人間をアニメーション化するより簡単だと、監督たちは言います。
つまり、『リトル・マーメイド』という映画は、人魚を"女性"としてアニメーション化するという、大きな困難に挑んだ作品だったのです。
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*本記事の作品公開年はアメリカ公開の年を記載しています

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