子供にとって、成長していくなかで友達が変わること、学校が変わること、服装が変わることは、よくあることです。でも、レッサーパンダに変わってしまうとしたらどうでしょう?ディズニー&ピクサー『私ときどきレッサーパンダ』のメインキャラクター、もちろん欠点だってある普通の女の子メイリン・リーに、まさにそんなことが起こるのです。
3月11日、ディズニープラスで独占配信開始となる『私ときどきレッサーパンダ』は、ちょっと変わった成長の物語。ロザリー・シアンが声優を務めるメイは、2000年代初期のカナダ・トロントで暮らす、元気いっぱいな中国系カナダ人の女の子。強い感情があふれるとレッサーパンダに変身してしまう彼女は、学校生活と家での生活の両方で上手にやっていくための方法を見つけなくてはなりません。3人の親友と遊んだり、男の子バンドに夢中になっていたりしながらも、伝統を重んじる家庭で、サンドラ・オーが声優を務める、子離れできない過保護な母親のミンとも、上手にやっているのです。
本作品は、女性が率いるチームによって制作されましたが、それはピクサーにとって初めてのことでした。それぞれが、異なる専門知識と思い入れをこの作品に注ぎ込んだのです。
この物語は、大まかには、中国系カナダ人である監督ドミー・シーの、子どもの頃の成長物語に基づいています。プロダクション・デザイナーのロナ・リウは大仕事を任されることになりました。かわいらしい女の子から、大きなレッサーパンダへと繰り返し姿を変えるメイのデザインです。中国系アメリカ人であるロナ・リウは、アカデミー賞を受賞したピクサーの短編作品『Bao』(2018)で、すでにドミー・シー監督とは一緒に仕事をしていました。そして、『ウォーリー』(2008)『メリダとおそろしの森』(2012)『リメンバー・ミー』(2017)で撮影監督を務めたダニエル・フェインバーグが、ビジュアル・エフェクト・スーパーバイザーとして、視覚系スキルと技術系スキルを駆使し、本作の新鮮なスタイル制作に貢献しました。また、この独特のアニメーションスタイルは、アニメーション・スーパーバイザーのアーロン・ハートラインとパティ・キムの力を借り、完成へ至りました。
監督ドミー・シーはこう言います。
「この作品は、成長期に誰もが経験する葛藤にヒントを得て作られています。両親を敬いつつ、自分自身に対し正直であるにはどうしたらいいのか、という問いに答えを見出そうとしているんです。主人公メイにとってレッサーパンダは、そんな心の内なる闘いを強調する、魔法の火花のようなものです。なぜならそれまでメイは、自分がすべてをしっかり調整できていると思っていたんです。ある朝目覚めたら、体じゅうに体毛が生えていて、体臭がして、感情のコントロールが効かず、いつもお腹がすいているような状態になる前なら、誰もがそう思うようにね」
チーム内でのスムーズな連携により、本作は主人公メイの物語を、観客に、彼らが本当にメイのそばに寄り添っているかように感じさせる方法で伝えています。母ミンが作るお粥は、学校へ行く前にキッチンのテーブルに座るメイの前にそっと置かれると、まるで香りがしてくるようにリアルです。13歳のメイが、まだらの毛を大きく生えさせ、ふわふわのシッポをあらわにし、レッサーパンダに変身、騒がしいトロントの街にそびえ立つと、観客もまるでそこにいるような気持ちになるのです。さらに母が、木の陰からメイの教室を盗み見ていたら、メイと一緒に観客も縮みあがるように感じられるのです。
"事実は小説より奇なり"と言いますが、本作品は、母と娘の関係の複雑さにも焦点を当てています。実際に、制作スタッフの実生活での経験がヒントとなったシーンがいくつかあるようです。たとえば、母ミンがかくれんぼのように娘を盗み見ているという部分は、監督が子供の頃に実際にあったことなのだとか。当初、スタッフたちに自分の子供時代を話し合わせるために、監督はオフィスでふざけた懐かしいビデオを作りました。彼女は皆に過去を思い出させ、彼らに10代の一番恥ずかしい写真や思い出の品を持ってこさせたのです。それが功を奏しました。製作のリンジー・コリンズはこう話しました。
「皆が中学校の卒業アルバムを持ってきたんです。中学生時代の失敗談を打ち明けたりしました。それから、子供がいるスタッフは、親としての失敗談なんかも話し合ったんです。毎日の成功や失敗について話して、チームとして本当に互いに素直になろうとしましたね」
年齢に関係なく、私たちの誰もが小さなメイを心の中に持っているのではないでしょうか。
『私ときどきレッサーパンダ』は、3月11日(金)からディズニープラスで独占配信開始です!
*本記事の作品公開年はDisney+に記載の公開年を記載しています(2022年3月11日現在)

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